スタインウェイを買収 投資会社が4億3800万ドルで

 マサチューセッツ州ウォルサムに本社を置く楽器製造販売会社、スタインウェイ・ミュージカル・インスツルメンツは1日、約4億3800万ドルで、ニューヨーク州マウント・キスコを拠点とする米投資ファンドのコールバーグ・アンド・カンパニーによる買収を受け入れることに合意したと発表した。買収が完了すると、同社は株式非公開の私企業となる。
 近日、発行済み全株式の公開買い付け(TOB)が開始されるが、買い付け価格は、6月28日以前の90日間の取引日における同社普通株の平均終値に33%のプレミアムを上乗せした額で、一株あたり35ドル。現金による買い取りが行われる。
 合意には、被買収企業にとってより有利なオファーを他からも募ることを許容する45日間の猶予期間を定める「ゴーショップ条項」が含まれている。取引成立は、本年度第3四半期の見込み。
 同社は、複数の楽器メーカーの複合企業で、バッハのトランペットやストラディバリウス、セルマーのサクソフォンなどの高級楽器を扱っているが、高級ピアノメーカーのスタインウェイ・アンド・サンズが特に有名。