出版大手の英ペンギン・グループと米ランダムハウスが2日、合併手続きを完了し、新会社「ペンギン・ランダムハウス」が設立された。「ビッグ6」と呼ばれる世界の出版最大手6社のうち2社が合併したことにより、世界最大の出版社が誕生した。
新会社は米国内の書籍出版市場で約25%のシェアを占めると予想されており、現在、書籍販売で流通を支配しているオンライン通販大手のアマゾンに拮抗する新勢力となることが期待される。
また新会社では今後、流通を握られているアマゾンや米アップル、米グーグルに対抗するため、コンテンツを増やすなどの戦略により電子書籍分野の強化に力を入れる考えだという。
新会社の株式は、ランダムハウスの親会社である独ベルテルスマンが53%、ペンギンの親会社であるパールソンが47%を所有する。新会社の最高経営責任者(CEO)にはランダムハウスのマルカス・ドーレ氏が就任し、ペンギンのジョン・マキンソン前CEOは会長を務める。
ドーレ新CEOによれば、新会社ではさしあたって人員削減などを行う予定はなく、「多くの社員にとっては合併による目立った変化は感じられないはず」としている。新会社の本部はニューヨーク市に設置される。