平均家賃3951ドル(マンハッタン地区)、空室率1.6%と、ニューヨークの住宅事情は今も厳しい状況が続く。そんな中、部屋探しにかかる費用を少しでも減らしたいと、不動産業者を通さずに直接家主と契約する方法を探る人が増えている。
昨年12月に市内に引っ越して来た34歳のある女性は、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)のフェイスブックで「イベント」を立ち上げ、希望家賃や期日などを設定して800人余りいる「友達」に部屋探しの協力を呼び掛けた。
この試みで多くの情報を得た女性は、最終的には大型オンライン掲示板クレイグスリストで「ブローカー仲介料なし」のフィルターをかけて検索し、望みどおりの予算で物件を探し当てたという。
このほか、部屋を探しているエリアを散策中に、大家と知り合って直接契約にこぎつけた人など、手数料の発生を避ける方法はさまざまだ。
市内でテレビ・プロデューサーとして活躍する40歳の女性は、限られた予算で部屋探しをするアーティストの知人たちのために、2011年にSNSのsocialisting.comを立ち上げた。
このサイトでは、家主が賃貸や売買物件、シェア、サブレットの情報を投稿できる。すでに多くの利用者がこのサイトを通して手数料のかからない物件を見つけているという。
不動産ライセンスを持つ同女性は、「ニューヨーク市の不動産業者はクライアントの経済状況を配慮しないだけでなく、情報を小出しにしてなるべく高額で契約しようとする傾向にある」と語る。
ただし、不動産業者を通さない部屋探しについては、家主の氏名と住所をインターネット検索にかけるなどして、過去の苦情などについて綿密に調べるよう忠告している。
また、「候補物件の周囲をよく歩き、住民やアパートのドアマンや管理人と話をすることも重要」だという。
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