西ナイルウイルス感染蚊 NYで今夏初めて見つかる

 ニューヨーク市保健精神衛生局は8日、市内で西ナイルウイルスに感染した蚊が今夏初めて確認されたと発表した。蚊が見つかったのは、クイーンズ区のポモノック地区とスタテン島のヒューガノットビーチ地区。これまでに、ウイルス感染者は報告されていない。
 同局は、感染が見つかった地域で捕獲機(トラップ)の台数を増やして監視を強化し、排水ますの清掃・駆除作業を行った。今後も市内の排水ますや湿地帯のあるエリアなどで、幼虫駆除剤の散布を続ける。
 同局は①認可された防虫剤を使用する②窓に網戸が設置されているかを確認し、破損があれば修理する③敷地内に水がたまったところがあれば除去する④屋根に沿った雨どいを清掃する⑤プールを清掃および塩素消毒する—など駆除法を説明し、一般家庭でも対策を行うよう呼び掛けている。
 ウイルスに感染すると、頭痛、発熱、倦怠感など、軽度のインフルエンザのような症状、また発疹が現れる場合もあり、悪化すると神経疾患などの重篤な合併症を引き起こし、死亡に至る可能性もある。2012年には市で41人が同ウイルスに感染し、全米ではこれまでで最も多い286人がウイルス感染により死亡している。