腸感染症が全米で拡大 NJ州で初の感染者確認

 全米の複数の州で感染が拡大しているシクロスポラ症と呼ばれる腸感染症について25日、ニュージャージー州で初めての感染者が確認されたことが分かった。現在、米国食品医薬品局(FDA)と米疾病予防管理センター(CDC)が調査を進めている。
 シクロスポラ症とは食べ物や水を媒体とするシクロスポラ菌による食中毒の一種で、重度の下痢や食欲低下、体重の減少、腹痛、吐き気などの症状を引き起こす。感染から約1週間で症状が出ることが多く、抗生物質で治癒する。食べ物を介して感染するため、人から人へ伝染することはない。
 CDCの調べでは、6月中旬から全米各地で感染が拡大しており、これまでにアイオワ州とテキサス州を中心とする7州で275人以上の感染者が確認された。うち1人が、ニュージャージー州在住とされる。
 FDAはこれについて声明を発表し、「早急に調査を進め、感染の拡大防止に努めている。市民の間で不安が広がることが予想される中、最新情報とアドバイスの提供を続けていく」としている。
 ニュージャージー州では、ことしに入り7人以上の感染が確認されているが、いずれもシクロスポラ症とは無関係だという。