米大卒者の半数以上が仕事に不満  就業事情の厳しい現実

 米国の大卒者の半数以上が、自分の仕事に満足していない? 世論調査会社ギャラップの最新調査により、厳しい現実が明らかとなった。
 全米に住むさまざまな年齢の150万人を対象としたこの調査では、「自分の仕事や職場に対して愛着があるか」という質問に対して「ない」と答えた人の割合が、高卒者では48.2%だったのに対し、単科大学(カレッジ)修了者は50.2%、学士号保持者は55%だった。
 大卒者の仕事への満足度は職種やポジションによっても違いが見られ、管理職や会社幹部らは満足している割合が高く、業種としては運輸業務の従事者がより不満を持つ傾向にあることも判明した。
 この結果について、ダイナミックIOコンサルタント社のリチャード・メンデルソン氏は、「私たちは生活のため、また職業的な経験を積むために、好きではない仕事にすぐにがんじがらめになっている」と分析し、「仕事の後に楽しめる趣味を持つことで、よりバランスの良い生活を送れるようになるだけではなく、人生で大切なのは仕事だけではないと感じることができる」とアドバイスしている。
 また調査を行ったギャラップ・エデュケーション代表のブランドン・バスティード氏は、「大学で学んだ人が、自分の得意なことを活かせる仕事に就くプロセスに何らかの問題があることは明らかだ」とコメントしている。