デ・ブラシオ氏が一歩リード 10日は市長選予備選挙

 ニューヨーク市では先週末、10日に迫った次期市長選の予備選挙を前に、有権者を対象とした世論調査が行われた。この結果、現市政監督官のビル・デ・ブラシオ氏の支持率が43%に急上昇し、他の候補者を大きく引き離したことが分かった。
 一方、これまでデ・ブラシオ氏に並ぶ有力候補と目されてきた現市議会長のクリスティン・クイン氏の支持率は18%に留まった。さらに、唯一の黒人候補者である前市会計監査官のビル・トンプソン氏は20%で、クイン氏を抜いて2位となるなど大きく順位が変わった。
 クイン氏が当選すればニューヨーク市初の女性市長誕生となるが、女性有権者の44%がデ・ブラシオ氏を支持し、クイン氏は18%と伸びていない。
 デ・ブラシオ氏はニューヨーク市警察庁(NYPD)による職務質問捜査(ストップ・アンド・フリスク)に対する強い反対姿勢や、家族を登場させたテレビ広告が話題を呼び、特に黒人有権者層の支持を集めているとみられる。
 この他、猥せつ写真を巡るスキャンダルが取りざたされた元下院議員のアンソニー・ウィーナー氏の支持率は7%で、中国系米国人で市会計監査官のジョン・リュー氏はわずか4%だった。
 予備選挙でデ・ブラシオ氏の得票率が40%を超えた場合、決選投票は行われず、同氏の市長選進出が確実となる。