経済格差の是正などを訴える抗議活動「ウオール街を占拠せよ(OWS)」が始まってから2年となった17日、抗議者らが再び集まり、ニューヨーク市内で集会とデモ行進を行った。
ニューヨーク証券取引所近くには午前中100人ほどの抗議者が集まり、反格差デモの象徴となったズコッティ公園周辺でデモ行進を行った。また午後には同公園で「99%のための集会」が行われ、参加者は「1%に過ぎない富裕層が未だに優遇されているのはおかしい」「貧富の格差はいっそう広がっている」と怒りの声を上げた。
一方、ミッドタウンの国連本部近くには約1000人が集まり、大手銀行JPモルガン・チェイスとニューヨーク州都市交通局(MTA)の本社ビルまでデモ行進を行い、最後はミッドタウンの公園でのコンサートで締めくくられた。
2年前にウオール街で「我々は99%だ」とのスローガンと共に始まったこの抗議活動は、共通理念や主導者を持たないとの批判もあり、当初の大規模な運動は数カ月で沈静していた。現在、抗議グループは枝分かれしており、ハリケーン「サンディ」で始まった災害被害者支援から人権運動までさまざまな主張を掲げている。
昨年の一周年記念で抗議者らが集結した際には、警察の阻止に従わなかったとして100人以上が逮捕されたが、ことしの逮捕者は数人であった。