インターネット・ニュースサイトのハフィントン・ポストが24日に掲載した記事によると、本来、任意の金額を寄付するだけで良いはずのメトロポリタン美術館の入館チケットが、共同購入型クーポンサイト、グルーポンで18ドルで販売されていたとして、物議を醸している。
同美術館のチケット窓口には、入館料について大人25ドル、シニア17ドル、子ども12ドルと表示されているが、これはあくまでも目安となる金額で、入館料は任意の寄付制となっている。窓口の「入館料」の文字の下には、小さく「Recommended(推奨)」と表記されている。 だが、同サイト上では「数量に限りがあるため、あと2日間で終了」とし、入館チケットを「最高25ドルの価値がある」として1枚18ドルで販売していた。
特に観光客などは入館料が任意であることについて知らない場合が多く、同日までに1000人以上が同サイトから入館チケットを購入している。
誤解を招く不明瞭な料金表示に対し、美術館を相手取り、これまでに2件の訴訟が起きている。同美術館広報課の上級副社長ハロルド・ホルツァー氏は、「同美術館の入館チケットは、これまでにもニューヨーク・パスやエクスぺディアなどでも取り扱われているうえ、同美術館の公式ウェブサイトでも販売されているので、新たに浮上した問題ではなく、入館チケットを前もって購入することは、列に並ぶのを避けたい人には価値があるということ」と述べている。