自然の恵みを生かした酒造り
創業３００年以上の歴史を持つ「天吹酒造」の名は、蔵元の北東にある天吹山に由来する。実り豊かな佐賀平野で収穫された酒米と、脊振山系のまろやかな伏流水を原料とする同蔵では、先人たちの努力を継承しつつ、新しい感覚を持った蔵人たちが「この酒は旨いね！」という一言のために精進している。
同蔵の特徴は、８種類前後の花酵母を使い、タイプが異なる酒質を造り出していること。香味豊かで特徴ある菌株が分離してできた花酵母はどれも個性的で、その魅力を最大限に引き出すために６００kg単位の小さな仕込みをしている。
アベリアの花酵母と、山田錦の親にあたる山田穂を生み出した勢三郎扇の後継者である五代目山田正壽が栽培する山田錦を１００%使用した「大吟醸 山田正壽 山田錦」は、天吹の誇りに満ちた逸品。上品な柔和さの中にある華やかな香りと深い味わいは、まさに大吟醸酒のお手本となるような酒だ。
また伝統を重んじ造られている一本「山廃 純米 雄町」には、マリーゴールドの酵母を使用。でしゃばらない微香としっかりとした味わい、そしてキレの良さを持つこの酒は、熟成時間の経過とともに味わいに深みが増していく。山廃を飲み慣れていない人にも楽しみやすいこの酒は、これからの季節は燗で味わいたい。
さらには、ほのかにイチゴの風味を感じる「純米吟醸 いちご酵母 生」やロゼ色の「天吹 吟乃紅衣」、そして夏をイメージした「純米吟醸 ひまわり 生」などユニークなラインアップを揃える天吹酒造は、花酵母という自然の恵みを酒を通じて届けるために、これからも「独自の味」を追求していく。
天吹酒造合資会社
佐賀県三養基郡みやき町東尾2894
www.amabuki.co.jp販売元：New York Mutual Trading, Inc.
