バイク集団に追跡され暴行被害 家族とドライブ中の男性

 9月29日午後、高速道路を走行中のSUVの運転手がオートバイの集団に追跡され、暴行を受けるという事件が起きた。バイカーの一人が事件の一部始終を撮影したビデオを投稿サイト「ユーチューブ」に掲載し、話題となっている。
 事件は同日午後1時半ごろ発生。妻と娘を乗せマンハッタン区北のヘンリー・ハドソン・パークウェーを走行中のアレクシアン・リーンさん(33歳)のSUVが、目の前を走行していたオートバイ集団のうちの一台が突然速度を落としたため衝突した。両者が路肩に車両を停めると、20〜30台のオートバイの集団が一斉にリーンさんの車を取り囲み、車体やタイヤを傷つけ始めた。
 身の危険を感じたリーンさんがバイカー2人をひいて逃走すると、オートバイ集団がリーンさんの後を追跡。同区西178丁目とセント・ニコラス通りから高速道路を降りるまでの約50ブロックにわたりリーンさんの車を追跡した集団は、リーンさんの車が渋滞で停止すると再度取り囲んで窓ガラスを割り、リーンさんを車外に引きずり出して暴行を加えた。
 リーンさんは病院に搬送され、顔を縫うなどの治療を受けたが、家族にけがはなかった。
 ニューヨーク市警察庁(NYPD)によると、オートバイ集団は「ハリウッド・スタンツ」と名乗るギャングメンバーで、当日は毎年タイムズスクエアで行われる恒例のイベントに参加するために集まっていたという。
 同日中に最初に衝突事故を起こしたニュージャージー州在住のバイカーが無謀運転罪などで逮捕されたほか、夜には別の男性も自首したが、検察側はこの男性については起訴しないことを決定した。現時点で、リーンさんは罪に問われていない。