10月は「乳がん月間」 定期検診と正しい知識が予防のカギ

 毎年10月は、乳がんへの意識向上を図る「乳がん月間」。早期治療による治癒率が高い乳がんは、定期的な検診などで予防できることも多い。正しい知識を身に付け、一人ひとりが理解を深めることが大切だ。
 乳がんのリスク要因としては、年齢(年齢が上がるほどリスクが高い)、経口避妊薬などの長期にわたる服用、初経時期が早いこと、出産経験がない、または初産が30歳以降であること、子宮がんなどの病歴があること、授乳をしていないこと、さらに遺伝的条件などが挙げられる。
 医療機関により、検診を開始する年齢などについて見解が異なるため、まずは担当医師に相談することが望ましい。リスク要因を多く持つ女性の場合、通常よりも早い時期よりマンモグラフィー検診を始める場合もある。
 ただし、マンモグラフィーで初期乳がんを確実に検知できるわけではない。胸のしこりや乳首から母乳以外の分泌物が出るなどの異常に気づいた場合は、すぐに病院に行くことが重要だ。
 全米では毎年20万人が乳がんに冒されているとされる。また統計によれば、黒人女性は他人種と比べて乳がんの進行が速いことも分かっている。
 検診や早期発見の重要性、リスク要因などに関する正しい知識を広め、意識の向上を図ることが、乳がん撲滅の第一歩と言える。
 10月中は全米各地で乳がん撲滅に関する啓蒙イベントが行われる。ニューヨーク市内では19・20日、AVON主催による「乳がんウオーキング」が開催される。