ニューヨーク州のエリック・シュナイダーマン司法長官は2日、昨年浮上した住宅ローン事業問題に関連して、米銀行大手のウェルズ・ファーゴを提訴した。
シュナイダーマン司法長官は昨年、全国住宅ローン協定への違反に関する和解合意に反した疑いで、同じく銀行大手バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)とウェルズ・ファーゴを提訴する意向を明らかにしていた。
発表によれば、司法長官はその後バンカメとは合意に至ったが、ウェルズ・ファーゴとは数カ月にわたる交渉にもかかわらず、和解に達しなかったという。
合意は不正な差し押さえ処理を是正することを目的としており、借り手への書面通知に関する取り決めや、差し押さえの可能性が高い顧客への支援体制の強化などが盛り込まれている。
シュナイダーマン長官は発表した声明の中で、「(一部銀行との間の)合意成立により多くの州民に安心感を与えることができたが、今も住宅を守るために不当な苦境に立たされている人が多数いる。ウェルズ・ファーゴは十分な時間を与えられたにもかかわらず、業務慣行改善のための協定に署名する意図を示さなかった」と述べた。
一方ウェルズ・ファーゴは、「当行は積極的に差し押さえの防止を図っており、多くの顧客を支援している」とコメントしている。