22年前の幼女遺体遺棄事件 DNA鑑定で被害者の母親特定

 ニューヨーク市警察局(NYPD)は8日までに、幼女の遺体がクーラーボックスに詰められた状態で見つかった22年前の事件について、目撃者からの通報とDNA鑑定により、被害者の母親が特定されたことを明らかにした。NYPDでは現在、母親に詳しい話を聞くとともに、幼女の父親にあたる男の行方を追っている。
 この事件は1991年、マンハッタン区のインウッドパークで当時、推定4歳の幼女の他殺体がビニール袋に包まれ、クーラーボックスに詰められた状態で放置されていたのが発見されたもの。幼女の身元がこれまで特定されていなかったため、関係者の間では「ベビー・ホープ」と呼ばれていた。検死の結果、幼女は栄養失調だったうえ、性的暴行を受けた痕跡も確認されていた。
 NYPDによれば、「数年前にワシントンハイツのコインランドリーで、ある女性が『ベビー・ホープの母親は私だ』と話しているのが聞こえた」との通報を受け、調査を行ったところ該当する女性が見つかり、DNA鑑定を実施した。その結果、女性が幼女の母親であることが証明されたという。
 情報筋によると、母親は警察に対し「事件直前に当時の夫が2人の娘(ベビー・ホープとその姉)を連れて姿を消した」と話しており、警察ではこの男が事件に関与している可能性があるとして行方を追っている模様。
 ベビー・ホープの姉にあたるもう一人の少女は、数年前に母親の元に戻ってきているが、妹の行方については一切、証言していないという。