メトロポリタン美術館が7日発表した報告書によると、同美術館への市外からの来館者数が、昨年度よりわずかに減少していることが分かった。
6月30日までの2013事業年度に、620万人が同美術館を訪れたが、その76%が市外からの訪問者だった。またこれらの訪問者が同期間内にニューヨーク市内で消費した総額は約54億ドル。628万人が美術館を訪れた12年度と比較し、観光客1人あたりの平均消費単価は約3%減の1139ドルで、そのうち773ドルがホテル代などの旅行費用に、昨年度より少ない366ドルがショッピングに充てられた。
春から夏にかけての観光シーズン最盛期中、同美術館で行われた「印象主義、ファッション、近代性」「パンク:カオスからオート・クチュール」、イムラン・クレーシー氏による「ザ・ルーフガーデン・コミッション」の3つの特別展を訪れた観光客は、13年度の観光消費総額の14%にあたる約7億4200万ドルを市内で消費していた。
同特別展訪問者のうち1076人を対象に行われた調査で、市外からの観光客の54%が、同美術館訪問がニューヨークを訪れた主要な動機であると答え、約4億100万ドルを消費している。
同美術館を訪れた観光客は平均6.6日間市内に滞在。73%が他の美術館も訪れ、47%がブロードウェーのショー、19%がオペラ、バレエやコンサートも鑑賞したと回答している。