カリフォルニア州では1日より、かつての恋人や配偶者が、関係の破綻後に復讐目的で相手の性的な動画や画像をインターネット上に流出する嫌がらせ行為「リベンジポルノ」を禁じる州法を施行した。
米国では近年、リベンジポルノの被害者が急増しており、それを苦に自殺する人も出るなど深刻な社会問題となっている。
同州では、未成年者の性的な映像や写真の撮影を禁じる法律や、本人の許可なく撮影する行為を禁じる法律は存在するが、いわゆる「グレーゾーン」が多く、元パートナーによる故意のデータ流出で精神的に多大な苦痛を受けた場合であっても、立件できないケースが多くあるという。
新法の下では、同意の上で撮影された写真でも、写っている人の同意なく投稿された場合は違法とみなす。違反者には1年以下の懲役と1000ドルの罰金が科される。
ただし、撮影者と流出させた人物が異なる場合や、画像を金銭目的で第三者に渡した場合は適用されないため、法律では取り締まりきれない問題が多すぎるという批判も出ている。
また、いったん流出した画像などをインターネット上からすべて削除するためにはさまざまな手続きや料金が必要となるため、今後も解決策の模索が続けられることになりそうだ。