ニューヨーク市マンハッタン区の賃貸物件家賃が、過去2年間で初めて低減した。
市内の大手不動産業者らが先日発表した報告書によると、9月のマンハッタン区の平均家賃は前年同期から3.1%減となる3,095ドルだった。また、空室率は前年同期の1.85%から2.66%に上昇し、過去3年間で2番目に高い数字となった。
不動産鑑定会社のミラー・サミュエルはこの傾向について、賃貸市場から住宅購入市場へと消費者が流れていることが原因と分析している。家賃の値上げ傾向が続いていることに加え、住宅ローンの利率が急激に値上がりしたため、さらなるローン利率の上昇前に住居購入を決意する人が増えているという。
大手不動産業者のシティ・ハビタットは、「市内の家賃は現時点で非常に高く、雇用状況などの経済的背景による前向きな要素がない現状では、これ以上の値上げは難しくなっている」と指摘する。
また最近、人気が高まっているブルックリン区では、平均家賃が前年同期比10%増の2,800ドルとなり、過去5年間で2番目に高い数字となった。月間の新規賃貸契約数は32%増加し、457件だった。