ニューヨーク市のマイケル・ブルームバーグ市長は16日、記者会見を開き、市でもっとも大掛かりなインフラ計画の一つとして、長年にわたり推し進められてきた3号水道トンネルの一部の建設が完了したことを発表した。
完成したのはマンハッタン区とブロンクス区の地下を流れる約13.7キロメートルで、1日に13億2500万リットルの水を運ぶ。
市には1917年および36年に建設された2つの水道トンネルがあるが、水漏れなどの欠陥が見つかっても点検や修理を行うには水流を止める必要があるため、老朽化した2本のトンネルは手つかずの状態であった。だが新しいトンネルの完成により、マンハッタン区とブロンクス区の地下を流れる1号トンネルを停止し、点検や修理をすることが可能となった。
また、両区間の地下を流れる新トンネルの残りの部分が2021年に完成した際には、2号トンネルを停止しての点検や修理が可能となる。
総工費47億ドルをかけた3号水道トンネル計画は1950年に立てられたが、建設が開始されたのは70年になってから。市長によると、新トンネルを流れる水の味は、これまでのものと変わらないという。
市では1日に約38億リットルの水が消費されている。