中国企業が不動産事業に投資 アトランティックヤード開発計画

アトランティックヤードの象徴であるバークレイズセンター(photo: Tome)


 中国企業による海外進出が目覚ましい中、上海を拠点とする国有の開発業者グリーンランド・ホールディング・グループ社(GHG)が、500億ドルをかけて行われるブルックリン区のアトランティックヤードの不動産事業に投資することを、このほど発表した。中国の開発業者が米国内で行う取り引きとしては、これが最大となる。
 同社は今月2日、米バスケットボール協会(NBA)ブルックリン・ネッツの本拠地であるバークレイズセンターなどがあるアトランティックヤードに、アパート群を建設する費用の70%を出資することに合意し、同計画に既に5億ドルを費やしている不動産管理開発業者フォレスト・シティー・ラトナー社(FCR)との覚書に署名した。
 FCRがことし3月に発表した声明によると、建設が予定されている15棟のうち第1棟目となる32階建ての居住用ビルは、昨年より既に着工されている。同ビル内にある363部屋の半数は中所得者層向けの居住用として、入居者の募集が行われる。
 1992年に設立された株式非公開企業であるGHGは、ことし7月に米国内における初の投資として、カリフォルニア州ロサンゼルス市のダウンタウン開発計画に10億ドルの投資を行っている。