ビデオ・DVDレンタルチェーン大手のブロックバスターは6日、国内に残る約300店舗すべてを、来年1月初めまでに閉鎖すると発表した。またこれに先立ち、DVD宅配レンタル事業の「DVDバイメイル」も、来月半ばまでに営業を停止する。
わずか9年前には全米に9000店舗を展開し、国内のレンタル市場を独占、どの町のショッピングモールや繁華街でもその看板を見かけたレンタルビデオチェーンの大手が、ついに姿を消すこととなった。
ビデオ・DVDのレンタル事業は、ネットフリックスやアイチューン、アマゾンなどのデジタル配信に押され、徐々に業績が悪化。ブロックバスターは2010年に連邦破産法を申請しており、11年には衛星放送会社のディッシュ・ネットワークに3200万ドルで買収されている。
その後、店舗を段階的に減らしながらレンタル事業強化を図ってきたが、デジタル配信業界の脅威には勝てなかった。
ディッシュのジョセフ・クレイトンCEOは「消費者の需要は、明らかにデジタル配信へと移行している」と店舗閉鎖の理由を説明した。
同社はブロックバスターの商標を今後も維持し、ディッシュのペイTVプログラム「ブロックバスター@ホーム」を通して映画やビデオを配信する予定。