ニュージャージー州ハドソン川沿岸のポート・インペリアルで開催が予定されていたF1グランプリについて、2014年6月の初開催を見送ることが正式に決定した。同地での開催は、昨年6月にもいったん見送られている。
グランプリ・オブ・アメリカの主催者であるレオ・ヒンデリー氏は、「ニュージャージーやニューヨークのファンは、1日も早い同地でのグランプリ開催を望んでいる」とした上で、見送りの理由について「世界クラスのレースを、世界最大のメディア市場で実施するのはとてつもなく大規模な事業で、公的資金を使わずにコースを整備しつつ、タイミングを見計らう必要がある」と説明した。
レース開催については、今夏から秋にかけて、3.2マイルにおよぶ市街地コースの整備に許可が下りたことから、順調に進んでいるとの見方もあった。
しかし一方で、F1専門家からは、主催者側の資金収集能力を疑問視する声も上がっていた。開催資金は、工事費用やフランチャイズ費用など、約1億ドルに上るとみられている。
ヒンデリー氏は声明の中で、F1運営組織の代表であるバーニー・エクレストン氏の「ニュージャージー州でのレース開催に向けた需要は高く、15年には必ず実現すると信じている」というコメントを引用している。