米郵便公社(USPS)は、ニューヨーク・メトロポリタン地域における同日配達サービスの試験運用を、来年から実施する計画を5日、明らかにした。USPSはネット通販各社との提携を視野に入れ、ことしからサンフランシスコ市で同様のサービスを試験的に運用している。
先月半ばには、ネット通販大手アマゾンがUSPSと提携し、ニューヨーク市とロサンゼルス市で日曜日の配送を行うことを発表している。
USPSは、物流大手のUPSやフェデックスとの競争が激化する中、主な収入源である普通郵便(First Class Mail)の取り扱い数が低下傾向にある現状を受け、エクスプレス郵便と小包配送の拡大に向けた戦略を模索中だ。
さらにUSPSのパトリック・ドナホー総裁は先月、インタビューの中で、今後はアマゾン以外とのネット通販業者とも提携の可能性を探っていく考えを明らかにしている。
内情に詳しい情報筋によれば、このようなサービス拡大の実現に向け、通常郵便の土曜日配送の廃止を含めたコスト削減案が、国会の交渉担当者との間で話し合われているという。
現在、小包配送市場のシェアはUSPが51%、フェデックスが34%、USPSが15%となっている。
なおUSPSではこのほかにも、最速の配達サービスであるプライオリティ・メール・エクスプレスの日曜日配達サービスを開始している。