ニューヨーク市保健局(DOH)は4日、電子タバコ(通称Eシガレット)を一般のたばこと同様に規制するための条例案について、公聴会を開いた。Eシガレットにたばこの葉自体は含まれていないため、市では現在、その使用につき電子タバコに関する市の条例を適用していない。
同条例案は、公園や飲食店など公共の場でのEシガレットの吸引を、たばこと同様に禁止しようというもの。市では先月、Eシガレットを購入できる最低年齢を21歳と定める条例が法制化されたばかり。Eシガレット業者は、同商品はたばこのような副流煙が出ないため害はなく、且つたばこの代わりとなって禁煙を促す手助けとなると主張している。
一方、DOHの専門家は、Eシガレットは内容物や安全性が明確にされていないため、危険性をはらんでおり、また若者をニコチン中毒に導き、本物のたばこの喫煙へとつながると懸念している。
カリフォルニア大学サンフランシスコ校のルーシー・パポバ博士は公聴会において、Eシガレットから排出される蒸気にはホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセトンなどの有害物質が含まれているとの研究結果を発表した。
Eシガレット業界には規定がないため、全米での正確な使用者数は把握できていないが、DOHによると、使用者数は増加傾向にあるという。