「試験イヤでやった」 ハーバード大の偽爆弾脅迫事件

 ハーバード大学で16日、大学警備部などに「大学の校舎に爆弾を仕掛けた。もうすぐ爆発する」という内容のメールが送られ、学生が避難する騒ぎがあった。捜査の結果、爆発物は見つからず、同大学に通う学生であるエルド・キム容疑者(20歳)による虚偽の脅迫だったことが分かった。
 この日、爆弾が仕掛けられたとする建物では期末試験が行われており、キム容疑者は「試験を回避するために大学関係の複数のメールアドレスなどに偽の脅迫メールを送った」と供述しているという。
 キム容疑者は試験開始の約30分前にメールを送信し試験会場に向かったが、その後、校内のアラームが鳴り始めたのを聞いて、計画がうまくいったことを知ったという。
 また、同容疑者は単独犯で、協力者はいなかったとしている。
 米連邦捜査局(FBI)の調べによれば、キム容疑者はインターネットのIPアドレスを隠すことができるTORと呼ばれるソフトウェアを利用していたという。
 検察は、有罪となれば虚偽の爆弾脅迫には懲役5年以下、罰金25万ドル以下が科せられるとしている。
 ハーバード大学側は、「今回の事件に胸を痛めている」とだけコメントしている。