ニューヨーク市の11月の失業率が発表され、前月の8.7%から8.5%に改善したことが分かった。特に、運輸業、電気・ガスなどの公共事業、エンターテインメント、アートの4分野では、1カ月間の雇用創出数が合計6800件に上るなど好調だった。
一方で、不動産および証券業界では3200件の雇用が失われた。
専門家は両分野の不調について、「金融セクターで過去数カ月間、上向き傾向が続いていたことを考えると、驚くには値しない」と分析。2013年全体では、証券業界の雇用創出数は1100件だったことを指摘している。
また市内全体の雇用創出数は8700件で、うち8600件が民間セクターによるものだった。季節調整ベースでは、マイケル・ブルームバーク市長が設けた基準である400万件を1万1000件下回る結果となった。
今月いっぱいで任期満了となるブルームバーグ市長はこれを受け、「雇用創出に関してニューヨーク市は米国をけん引する役割を果たし続けている。市のために、強い経済とより良い未来を残すことができた」とコメントしている。
しかし、同市の失業率は依然として全国平均の7%を上回っている。また、ニューヨーク州全体の失業率は09年1月以来もっとも低い7.4%で、市の平均を下回った。