歩行者天国、市長交代後も増加予想 市民から大きな支持

 ニューヨーク市内の歩行者天国について、市民からの支持が高いことから、歩行者擁護団体や計画推進派の議員らは、市長交代後もプロジェクトが進められるとの期待を示している。
 ビル・デ・ブラシオ新市長とポリー・トロッテンバーグ新交通局長は、現在のところプロジェクトの拡大に慎重な姿勢を示しているが、現在、市内59カ所にある歩行者天国が今すぐ閉鎖になるということはなさそうだ。
 推進団体トランスポーテーション・オルタナティブスの代表、キャロライン・サンポナロ氏によると、歩行者天国は安全面やビジネス面において地元住民からの評判も良く、同団体が独自に行った調査では、2009年に48%だった支持率が13年には77%まで上昇しているという。
 また市交通局の調べでは、マンハッタン区のタイムズスクエアとヘラルドスクエアの2カ所の歩行者天国で、交通渋滞と事故件数が大幅に減少している。
 デ・ブラシオ市長は以前は擁護派であったが、市長選の討論では慎重な発言をするようになっていた。そのためサンポナロ氏は、「市民から絶大な支持を受け、これといった批判もないこのプロジェクトに対し、なぜ慎重な姿勢を示すのか理解に苦しむ」と話している。
 なお、今後についてはマンハッタン区の金融街やセントラルパーク、ブルックリン区のプロスペクトパークなどが候補地に挙がっている。