ニュージャージー州のクリス・クリスティー知事の側近が昨年9月、政治的動機からジョージ・ワシントン橋の交通を阻害したとされる事件で、同州の住民ら6人が、知事、州、同橋を管轄するニューヨーク・ニュージャージー州港湾局(PA)などを相手取り、連邦裁判所に訴えを起こした。これは同事件に関連して起こされた初の民事訴訟で、原告らは裁判を集団訴訟と認定されることを求めており、今後、原告の数が増加することが予想される。
訴状によると、原告らは、昨年の知事選挙の際に同知事を推薦しなかったフォートリー市長への報復を理由に引き起こされた今回の交通阻害により、「いかなる州も、法の適正な手続きによらずして、生命、自由および財産を奪ってはならない」とする米国憲法修正第14条が保証する個人に対する法の平等保護が侵害されたと主張している。
原告らによると、事件同日は1時間近くにおよぶ交通渋滞の中、身動きが取れず仕事に遅れたり、中にはパニック発作を発症した人もいた。
知事は9日、謝罪会見を開き、交通渋滞を意図的に引き起こすよう指示したブリジット・ケリー氏を解雇したと発表した。自身の関与については、否定を続けている。