ロングアイランド在住の実業家女性が、ニューヨーク州北部のキャッツキルの広大な土地を開発し、中国版ディズニーランド「チャイナシティ・オブ・アメリカ」の建設を計画していることが、関係者の話で明らかとなった。
これは、人口1万5000人の小さな町、トンプソンの町議会に先日提出されたもの。計画を推進しているシェリー・リー氏によると、チャイナシティには遊園地や中国王朝の建物などのほか、1000戸の住宅、大学、中国をテーマにしたショッピングセンター、さらにカジノまでが建設予定に含まれている。
リー氏は「チャイナシティができれば、何千人もの裕福な中国人が、投資家ビザでトンプソンの町に移住してくるだろう」とその経済効果に胸を張っている。同計画のウェブサイトによると、第1期工事の予算は3億2500万ドルで、米政府からの援助も見込まれる、と謳っている。
この唐突な計画にはすでに各方面から反対の声が上がっており、「奇妙で現実味がない」という意見から、「投資家ビザ(EB-5)を利用した詐欺ではないか」といったものまでさまざまだ。
また同町側は、「もし計画がすべて実現すれば、町の人口と同じだけの中国人が移住してくることになるが、それまでに社会基盤の整備が間に合うかどうかはわからない」と話している。