プリンストン大学とストニーブルック大学は共同で、子どもがいる夫婦といない夫婦と、どちらがより幸福であるかを比較する調査を行い、13日付の米国科学アカデミーが発行する機関誌「米国アカデミー紀要」の中で発表した。
調査によると、34〜46歳で、同居する子どもがいる夫婦は、いない夫婦よりも人生への満足度が高いという結果が出た。だが、子どもがいなくても、高学歴、高収入、良好な健康状態、宗教の信仰など、人生への満足度を高める要因を考慮に入れた場合は、子どもがいるかいないかで人生の満足度にほとんど差はないという結果が出た。
子どもと暮らす夫婦は、子どものいない夫婦と比較して感情の浮き沈みが激しく、一方、子どものいない夫婦の方が、肉体的苦痛を訴える人が多かった。
同調査は、調査対象者に「今の生活は、理想の人生にどれほど近いか」「昨日の気分はどうだったか」と、人生への満足度と日々の感情を質問することにより行われた。
ウッドロー・ウィルソン国際関係行政大学院の教授は、「計画的に子どもを望み、持った夫婦の方が、より良い人生を送っていると推測することは間違いである。子どもがいない夫婦は親になり損ねたわけではなく、子どもを持つ夫婦がその反対なわけでもない。人それぞれの生き方であり、それを他人が判断するべきではない」と語っている。