ニュージャージー州のキム・グアダーニョ副知事が、民間による開発事業への認可を拒否したホーボーケン市の市長に対する圧力として、大型ハリケーン「サンディ」に関する復興支援金を減額していた疑いが浮上した。
ホーボーケン市のドーン・ジマー市長は18日、テレビ番組に出演し、昨年5月にグアダーニョ副知事および地域開発担当官から、「市内で計画されている開発事業を承認しなければ、州からの復興支援金が減額されることになる」と告げられたと語った。
一方、副知事は21日、キング牧師の記念日のイベントに出席した際に、この疑惑について全面的に否定。「ジマー市長の主張は虚偽であるだけでなく、非論理的だ。事実を検証するための調査を行えば、誤っていることが分かる。開発事業の認可とサンディに対する復興支援金が結び付けられるようなことは一切ない」と語った。
また同州政府のコリン・リード報道官は、「ニュージャージー州はホーボーケン市に対し正当な支援を行っている」とし、ジマー市長の主張を「明らかに政治的な意図に基づくもの」として批判した。
ジマー市長は副知事の発言を受けてあらためて声明を発表し、「連邦検事とこの件について会談し、すべての質問に答えた上で、当時の会話を記録した日誌を見返した。会話の内容に間違いがないことを、誓いの下に証言する用意がある」と、徹底反論する構えを見せた。
同州では、クリス・クリスティー知事の側近が、昨年の選挙で同知事を支持しなかったフォートリー市に対して、「政治的な報復」として意図的に交通渋滞を引き起こした疑いが持たれている。