大手百貨店チェーンのJCペニーは15日、5月初旬までに33店舗の閉鎖と、それに伴う従業員2000人の解雇を行うことを発表した。全米に約1100店舗を展開する同チェーンだが、これにより年間約6500万ドルの経費削減を目指す。
発表後、同チェーンの株価は時間外取引で1.4%安の6.91ドルに、翌16日午後の取引では6.82ドルに下落した。
同チェーンでは、着任後17カ月間で辞任した前最高経営責任者のロン・ジョンソン氏が戦略に失敗。大幅に売り上げが悪化し、巨額の損失を出したため、いったん辞任したマイク・ウルマン氏を昨年4月に再び最高経営責任者として復帰させた。ウルマン氏は、ジョンソン氏が中止した頻繁なセールイベントを再開。また若者や富裕層の取り込みを図るため、売り場の商品構成から外していたものも再び販売したことで、月間売上はかろうじて上昇を見せている。
ジョンソン氏が中止した販売員の歩合制についても、カーテン・ブラインドなどのホームデコレーションや高級宝石の売り場では来月から、家具売り場では3月から再開する。
だが同チェーンは、小売業者の年間売上の20〜40%を占めると言われているホリデーシーズンの売上額についてはまだ明確にしていないため、投資家らはこれらの同氏の手腕について懸念を抱いているようだ。