知事選に協力しなかった「政治的報復」として、側近が意図時に交通渋滞を画策したとされる疑惑に関し、ニュージャージー州のクリス・クリスティー知事の選挙団体と同州共和党委員会は、捜査を担当する米連邦検察当局から召喚状を受けた。
同選挙団体と党委員会の弁護士マーク・シェリダン氏によると、召喚状は今回の疑惑に関与したとされている同知事の側近やニューヨーク・ニュージャージー州港湾局(PA)幹部らに関係する書類の提出を求めるもの。この召喚状について、汚職問題を専門にする弁護士は「捜査の始まりに過ぎない」とした上で、「当局は慎重に捜査を進めていくだろう」と説明している。さらに、連邦検察局と並行して、同州議会の委員会も独自の調査を行っている。
側近らの関与を裏付ける電子メールの存在が公表されたことで表面化した今回の疑惑について、同知事は自身の認知や関与は一切なかったと釈明、直後に関与していた側近を解雇した。
しかし、クリスティー知事陣営には今回新たな疑惑が浮上している。ホーボーケン市のドーン・ジマー市長が、昨年5月グアダーニョ副知事から「州が支援する不動産開発を支持しなければ、ハリケーン『サンディ』の復興支援金を減額する」と通知されたと訴え出たためだ。
同市長はこの件に関して、すでに連邦検察当局と会談をしたと表明している。