40%が「子どもにアメフトさせたくない」 米、親は脳障害を懸念

 NBCニュースと米紙ウォール・ストリート・ジャーナルが共同で行った最新の調査結果によると、米国民の40%が、けがによる脳障害を懸念して、自分の子どもにはアメリカン・フットボール以外のスポーツをやって欲しいと答えたことが分かった。一方、57%は子どもがやりたいのならばやらせると回答している。
 アメフト選手は度重なる衝撃を頭部に受けるため、引退後、何年も経ってから認知症などの脳障害を発症する例も確認されており、さらにここ数年、ナショナル・フットボールリーグ(NFL)の元有名選手が病気を苦に自殺するという事件が続いている。また、記憶障害などを発症したと表明する例も多い。 
 このため、元選手らはNFLに対し、脳への危険性の認知や障害に対する補償を巡り、集団訴訟を起こしている。
 これに対しNFL側は、問題を深刻に受け止め、けがのリスクを減らすためルールを改正したと釈明。その結果、昨年は試合や練習中の脳震盪が13%減少したとしている。
 今回の調査では、41%がけがの防止と減少のためNFLは適切に対処したと答えている。
 この問題に関しては、元NFL選手だけでなく、オバマ大統領も「息子がいたらフットボールはさせたくない」と発言し、世間の注目を集めた。