警官が少年と母親に暴行 被害女性が民事提訴

 ニューヨーク市警察庁(NYPD)に所属する警官が、職務中に同市在住の少年に暴行と、その母親には性的暴行を加えた事件で、被害者女性が5日、損害賠償を求める民事訴訟をブルックリン区連邦裁判所に起こした。
 起訴状によると、1月30日午前7時頃、同区フラットブッシュ在住のクリストル・シルベラさん(30歳)の自宅に、シルベラさんの元交際相手を探すため、第63管轄署の警官らが訪れた。
 シルベラさんの母親が玄関で応対していると、息子であるコートニー君(10歳)が携帯電話でやり取りの様子を録画し始めた。それに憤慨し制止しようとした警官がコートニー君に暴行を加え、息子の叫び声を聞いて下着姿のまま2階から駆け下りて来たシルベラさんは戸外に連れ出された。
 拘束されたシルベラさんの胸元がはだけ、ピアスをした右の乳首があらわになると、警官はピアスを指ではじき「これが近頃の母親の姿か?」となじったという。
 だが警官3人は、暴行を加えられたと主張。シルベラさんは警官に対する暴行により逮捕され、2日間の拘留後、1500ドルの保釈金を払い釈放された。
 その後、コートニー君の足が青黒く腫れているのが見つかり、病院で骨折が確認された。
 NYPDでは現在、起訴事実に基づく内部調査が行われている。