ニューヨーク市のビル・デ・ブラシオ市長は6日、市のファッション業界に対して300万ドルの補助金を支給することを明らかにした。補助金の対象となるのは、ニューヨーク市を拠点とするアパレル製造業者7社で、インフラ整備や職業訓練、最先端の服飾製造機器の購入などに活用される。
デ・ブラシオ市長はこの日、市内で開催されているファッションウイークの開会を記念してスピーチを行い、「補助金の目的は、市におけるファッション業界の強化にある。これはニューヨーク市民にとって、非常に重要な取り組みとなる」と語った。
現在、市内では18万人がファッション業界に従事しており、賃金の合計は110億ドルに上る。
ファッション業界にはマイケル・ブルームバーグ前市長の支持者が多く、前回の市長選挙でも、デ・ブラシオ市長の対立候補だったクリスティン・クイン元市議会議長への支持が目立っていた。
しかし今回のイベントでは、同市長がスピーチの中で、自身の祖母がイタリアからニューヨーク市に移民してきた後に、マンハッタン区5番街で仕立屋を営んでいたことなどに触れると、ベルギー出身の著名デザイナーであるダイアン・フォン・ファステンバーグ氏が同氏に向け「私たちの仲間ね」と呼び掛けるなど、好意的な反応が見られた。