紙雑誌の時代は終わった? 売上減少、デジタル版の普及原因か

 アライアンス・フォー・オーディティッド・メディアが6日発表した報告書によると、米雑誌の売り上げがわずかに減少しているという。全386誌の2013年下半期の売り上げは、前年同時期と比較し1.7%減少となった。ニューススタンドでの売り上げ減少は特に顕著で11.1%減を記録、世界的な雑誌の販売部数に影響している。
 これまで全米トップだったハースト社の「コスモポリタン」は、昨年上半期の売り上げが24.8%減少し、89万6000部で第3位に転落。第4位のタイム社の「ピープル」は14%減で、83万6000部。第1位のバウアー・パブリッシング社の「ウーマンズ・ワールド」も、12.7%減の99万8000部に留まった。
 一方、4.6%増の50万6000部で第6位となったハースト社の「フード・ネットワーク」と、15.4%増で35万8000部の「HGTV」は、売り上げが増加した数少ない媒体だ。
 売り上げ減少の要因として、販売店の減少、景気回復の遅れ、メディア配信方法の変化、デジタル版やタブレットの普及などが挙げられる。雑誌の売り上げが減少したコスモポリタンも、デジタル版では月間女性誌のトップを維持しており、23万6000部を売り上げている。
 デジタル版雑誌全体の売り上げについては、37%増の1080万部だった。