18日、米金融大手JPモルガン・チェースの行員が、アジア太平洋地域本部が入居している香港のビルの屋上から転落して死亡した。同社社員が不慮の死を遂げた事件は、過去3週間で3件目となる。
今回死亡したのは、ファイナンス部門所属のデニス・リーさん(33歳)。警察の調べによると、リーさんは最近「仕事に対し、強いストレスを感じている」と周囲に漏らしていたという。
地元紙の報道によれば、屋上にいたリーさんに対して警察が説得を試みたが、飛び降りを阻止することはできなかったという。現時点で、遺書などは見つかっていない。
先月28日には、ロンドン支部の幹部だったガブリエル・マギーさん(39歳)が、33階建ての同社のオフィスビルの屋上から落下して死亡している。
また今月3日には、ニューヨーク本部の幹部であったライアン・ヘンリー・クレインさん(37歳)が、コネチカット州スタンフォードの自宅で遺体となって発見された。当局によれば、クレインさんの死因は明らかになっておらず、毒物検査が進められている。
この他にも、金融業界の要人が相次ぎ不審な死を遂げており、先月26日にはドイツ銀行リスク管理部門の元幹部(58歳)がロンドンで首を吊って死亡しているのが見つかったほか、31日には米連邦準備理事会(FRB)の元職員(50歳)が、ワシントン州の路上で遺体となって発見されている。