2月19日に発表されたニューヨーク市保健衛生管理局の検査報告書によると、マンハッタン区のタイムワーナービル内に店舗を構えるニューヨーク屈指の高級フレンチレストラン「パー・セ」が、C評価を得ていたことが分かった。
同検査では、見つかった衛生規範違反によりポイントが加算されていき、0〜13ポイントならA評価、14〜27ポイントならB、28ポイント以上だとCとなる。「評価未決(pending)」は大抵、店側が評価について納得がいかない場合で、行政不服審査において異議を唱えるチャンスを待っている状態。同店では、42ポイントに値する7件の違反が見つかっており、そのうちの5件は重大な違反だった。
検査官によると、キッチンに汚れた衣服が置いてあったほか、調理場周辺に手洗場や石鹸が設置されていない、食品を適切な温度で保管していない―などの違反が見つかっている。
昨年6月に行われた前回の検査では、1件の違反しか見つかっていなかったが、同年に実施された別の検査と、11年に実施された検査では、今回と同様の問題が指摘されていた。
米料理界のカリスマシェフ、トーマス・ケラー氏が手掛ける同店は、ニューヨーク市内に7軒しかないミシュランの3つ星獲得レストランのひとつ。9コースのテイスティングメニューを1人310ドルで提供する高級店で、「ニューヨークでもっとも予約の取りにくい店」として知られている。