偽「クロナッツ」を 提訴か 名前も味も同じでたった2ドル


 ブランドものの時計やバッグなどのコピー商品が数多く販売されていることで有名なマンハッタン区のリトルイタリーで、ニューヨークで大ブレイク中の新感覚スイーツ「クロナッツ」の偽物が販売されていたことが判明した。地元紙ニューヨーク・ポストが伝えた。
 昨年5月の販売開始以来、旋風を巻き起こしているクロワッサン生地のドーナツ「クロナッツ」は、マンハッタン区ソーホーにある「ドミニク・アンセル・ベーカリー」の目玉商品で、1個5ドル。ことし1月には「クロナッツ」の名称も商標登録されている。
 これまで「ビッグ・アップル・フード・エンポリウム」や韓国の「ダンキン・ドーナツ」などでも類似品が販売されてきたが、いずれも異なった名称が使用されていた。だが、リトルイタリー(へスター通り沿い)にある「シティ・エクレア・ベーカリー」では、「クロナッツ」の名称で同様の商品を販売していた。同商品を購入した客によると、「名前も味も同じなのに値段はわずか2ドルだった」という。
 ドミニク・アンセル・ベーカリー側は、名称の無断使用は商標権侵害にあたるとして、提訴も辞さない構えを示している。
 シティ・エクレア・ベーカリーは2日、正面ドアに掲示していた「クロナッツ1個2ドル」と書かれた看板を下ろし、販売を中止した。ドミニク・アンセル・ベーカリーの公式ウェブサイトでは、「同店の商標が付いたもの以外は『クロナッツ』ではありませんので、ご注意ください」と警告している。