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2011年3月11日の東日本大震災から間もなく3年──。9日、マンハッタン区アッパーウエストにある教会で、ことしもまた追悼式典「TOGETHER FOR 3.11」が行われた。会場には在ニューヨークの邦人を中心に約500人が集まり、震災で命を落とした人、今もなお行方不明の人、家族や友人そして故郷を失くした人たちに心を寄せ、祈りを捧げた。私たちは今も、これからも、「ずっと忘れない」という思いと共に。
在ニューヨーク日本国総領事・大使の草賀純男氏は、震災発生以来、米軍が日本に対して行ってきた「トモダチ作戦」に謝意を述べるとともに、「私たちも、できる限りの支援をこれからもニューヨークから続けていく」と力強く宣言した。
ニューヨーク福島県人会会長の藤田小夜子氏は「ニューヨークだけではなく、世界中の人々が祈っている。『想定外の惨事だった』と言うが、自然を人間が想定すること自体が奢り」であるとし、今後のあり方を考える必要性を訴えた。
式典では、被災地からのビデオメッセージも上映された。宮城県名取市議会議員の荒川洋平氏は、2年以上仮設住宅で暮らしているというある高齢女性の「元の場所に戻りたい」という心からの声を拾い、「日本は東京オリンピックで沸いているが、国の対策など気になる点もある。しかし、自分たちで立ち上がらないといけない時が来ているとも感じる」と、復興が進まない、さら地のままの被災地を背に伝えた。
また、福島県相馬市みなと保育園の園児たちが「僕らを育てたこの町に虹を架けよう。僕らが大好きな東北に虹を架けよう」と力一杯歌い、「ニューヨークのみなさん、いつもありがとう。これからも頑張ります」と手を振る姿に、涙を拭う参列者の姿があちこちで見られた。
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