全米の公立または州立大学のバスケットボール部およびアメリカン・フットボール部に所属する学生の多くの読解力が、著しく低いことが分かった。
CNNが入手したデータによると、ほとんどの大学でこれらの運動部に所属している学生アスリートの7〜18%の読解力が小学生並みのレベルだった。合格基準が400点、全米平均が500点の大学進学適性試験(SAT)の読解試験において、これらの学生の大半が200〜300点しか取ることができず、また最高36点、平均20点の大学進学希望者学力テスト(ACT)では、平均が10点台で、10点未満の学生もいた。ノースカロライナ大学チャペルヒル校の学生アスリートについては、04年〜12年の間にこれらの運動部に所属した学生183人のうち、60%が小学4年生〜中学2年生並みの読解力で、8〜10%は小学3年生以下のレベルだった。
同大学では2年前、多くの学生アスリートを含む学生が、出席していない授業の単位を取得していたことが明るみになり、単位を与えた教授が詐欺罪で起訴された。
スポーツ大国である米国にとって、こうした運動部は大きな収入源であり、利益をもたらす選手を獲得するために大学側が優遇措置を取ることは珍しくない。
ルイビル大学は12年に男子バスケットボール部の活躍により2690万ドルを、ノースカロライナ大学は1690万ドルを得ている。これらの収入には、チケット収益やスポンサー料、テレビ放映権、グッズ販売料のほか、OBやOGからの多額の寄付金などが含まれている。