ニューヨーク市議会議長のメリッサ・ビベリト氏は21日、保健精神衛生局による市のレストランの衛生検査制度が、市議会により緩和されたことを発表した。飲食店オーナーの負担軽減が目的。
2010年にマイケル・ブルームバーグ前市長が始めたこの衛生検査では、各店の評価をAからCまでのアルファベットで格付けし、店のオーナーによる不服申し立てを聞いた後、検査官が独断で罰金の額を決定していた。金額は検査官により数百ドルの開きがあり、不公平だとの声があがっていた。今後、罰金額は一定となる。
また、以前はB以下の評価を受けた場合でも、レストランは店の目立つ場所に評価を掲示することが義務付けられていたが、今後はこのような場合「検査中」のサインを掲示することができるようになる。
定期的な衛生検査はこれまで通り行われるが、レストランは無料検査の要請が可能となり、低い評価を受けた場合でも、問題を解決した後に再検査を要請することができる。この検査で再度低評価を受けても、罰金を科されることはない。
市は衛生検査の罰金により、10年には3280万ドルの収益を上げ、その2年後にはこれが5200万ドルに達した。前市議会による制度の改定により、罰金収益は1年前から下降し始めたが、さらなる改定により最高時に比べ年に2000万ドル減少することが見込まれている。