NJ州知事、関与を否定 GW橋報復渋滞疑惑で市民が詰問

 ニュージャージー州フレミントンで20日開かれたタウンミーティングで、参加した男性が突然、昨年起きたジョージ・ワシントン橋の報復渋滞疑惑について同州のクリス・クリスティ知事に直接意見を求めたが、これに対し知事は関与を否定した。
 これまで、同スキャンダルについて知事に直接意見を求めることは避けられていたが、同日ミーティングに参加していたマウンテン・レイクス在住、自営業のフレッド・カンター氏(69歳)は、側近の解雇理由を説明するよう知事に問い正した。
 知事はことし1月、同橋のフォートリー側の入口を閉鎖し、意図的に交通渋滞を引き起こすようニューヨーク・ニュージャージー州港湾局(PA)の幹部に指示したとされている元側近のブリジット・ケリー氏を解雇している。
 カンター氏はケリー氏の解雇理由について、「虚偽の報告をしたからか、または事件に深く関わっていたからか」と知事に詰問。「部下に嘘をつかれたら、あなたの自尊心が許さないでしょうが、そのような理由で解雇するとはあまりにも自己中心的だ」と知事を非難した。
 これに対しクリスティ知事は、「解雇した理由はたくさんある。問題はケリー氏の発言の信憑性ではなく、実行したことにある」と反論。「判断は検察に任せる」と締めくくった。
 思わぬ展開により、討論会は予定より約8分の延長となった。会場の外には「ブリッジゲート」と書かれたTシャツを着た抗議者らも集結していた。