20年前にミュージカル「美女と野獣」がパレスシアターで公演を始めて以来、タイムズスクエアは大きく様変わりし、今や観光客が必ず訪れる人気スポットとなった。ディズニーミュージカルの成功が、新しいブロードウェーを作り出したと言っても過言ではないだろう。
ディズニー・シアトリカル・プロダクションズによると、ディズニーミュージカルはこの20年間で8つの作品を上演しており、2800万人の観客を動員。通常、20%と言われるブロードウェーの成功率だが、ディズニー作品は71%と驚異的な数字を叩き出している。
ディズニーが大成功を収めた理由のひとつは、なんといってもそのネームバリューだろう。誰もが知っている「美女と野獣」や「ライオンキング」などは、子どもやミュージカル初心者でも楽しめるとして、数ある作品の中から選ばれることも多い。
また以前は治安が悪いとされていたタイムズスクエアが、ディズニーの成功とともにより清潔で安全な地域へと変わり、観客がさらに足を運ぶようになった。それを追い風に劇場は改装され、他のビジネスや娯楽施設も進出を続ける。
そして成功のもう一つの理由は、大がかりな舞台セットや豪華な衣装だろう。毎回工夫を凝らした演出や音楽で、「ディズニーだから」と劇場に足を運ぶ観客の期待に応え続けている。
先週上演が始まった「アラジン」も、評判は上々のようだ。