ニューヨーク州ロングアイランド出身の男子高校生がこの春、米東部の名門私立大学「アイビーリーグ」の全8校に出願し、すべてに合格するという快挙を成し遂げた。
この男子高生は、サフォーク郡のウィリアム・フロイド高校に通うクワシ・エニン君(17歳)。地元の学校区は1日、8校の合格通知のコピーを公開、全米のメディアも大きくこれを取り上げた。
アイビーリーグを構成するハーバード、イェール、ブラウン、コロンビア、ペンシルベニア、ダートマス、プリンストン、コーネル大学はいずれも超難関校で、高校で最上位の成績を収めている生徒でも、合格は難しいと言われている。コーネル大学の平均合格率は14%で、ハーバード大学に至ってはわずか5.9%という狭き門だ。
大学受験専門家であるアイビー・ワイズ代表のキャスリーン・コーエン氏は「超難関校が生徒に望む要素を、クワシ君は全て備えている」とし、そのいくつかを解説している。
まず男子であるということ。統計によると、昨今全米の大学入学申請者の57%が女子学生であるという。従って男女の学生比率を均等にするため、各大学は優秀な男子学生を求めている。
学年11位と優秀な成績で、SATの点数やAPクラスの数も申し分なく、音楽やスポーツクラブ、ボランティア活動にも積極的に取り組んでいる。さらには、生徒会役員の経験もあるという点も、特筆すべきポイントだ。
また移民の場合、家族の中で初めて大学に行く生徒は優遇されており、それにも該当する。クワシ君の両親はギニアから1980年代に米国へ移住しており、現在はいずれもニューヨークで看護師として働いている。
クワシ君はどの大学へ進むかを現在検討中であるが、音楽と医学を勉強したいと話している。