ニューヨーク州選出のチャック・シューマー上院議員は3日、バイクシェア・プログラムの年会費を、所得控除の対象とする法案を議会へ提出した。同氏は特定のプログラムに言及することは避けたものの、同法案が可決されれば、深刻な資金難に直面しているニューヨーク市の「シティ・バイク」にとって、大きな救済策になることが期待されている。
この法案は、企業の従業員がバイクシェア・プログラムの年会パスを購入した場合、現在認められている交通費や駐車場代の扱いと同様に、その費用を所得控除の対象として認めるというもの。また企業側が福利厚生のひとつとして従業員のために年会費を購入する場合も、同様に控除の対象とするとしている。
10万人が年会員登録しているシティ・バイクは、財政難のため現在95ドルの年会費を値上げせざるを得ない状況に陥っている。企業や従業員にバイクシェアの年会費を240ドルまで所得控除として認めることになれば、年会費の値上げ後もシティ・バイクが収入を確保することにつながると予想される。
またシューマー氏は、年々増大する医療費負担に悩むニューヨーク市内の企業に対し、「従業員が自転車通勤をすることで健康になれば、医療給付負担の減額にもつながる」と強調した。