雨の中、犠牲者偲ぶ ボストン・マラソン爆破事件から1年


 ボストン・マラソンのゴール付近で爆弾が爆発し3人が死亡、260人以上が負傷した昨年4月のテロから1年を迎えた15日、ボストンの市内各所では追悼式典が行われた。
 同日午前、小雨が降る中、2件の爆発が起きた現場で行われた花輪献呈式には、犠牲者の遺族をはじめ、事件後の犯人との銃撃戦で命を落とした警官ショーン・コリアーさんの親族、マサチューセッツ州のディバル・パトリック知事、ボストン市のマーティン・ウォルシュ市長、ショーン・オマーリー枢機卿などが参列。遺族らが現場の路上に花輪を捧げたほか、犠牲者とその対応にあたった緊急救助隊、医師、看護師らを称えた。
 ハインズ・コンベンションセンターで行われた別の追悼式典には同知事のほか、ジョー・バイデン米副大統領やトーマス・メニーノ前市長、当時事件現場にいた人らも多数参加。副大統領は「私たちは決してテロに屈しない。恐怖のため譲歩すること、何かを変えることを拒否する」との力強いスピーチを行った。
 その後、出席者らはマラソンのゴールライン付近に移動。最初の爆弾が爆発した午後2時49分、ボストン市全域で黙とうが捧げられ、その後、全市の教会が鐘を鳴らした。
 21日に開催される第118回ボストン・マラソン大会には、例年以上の3万6000人が参加する予定。会場には100台以上の監視カメラが設置され、警備にあたる警官の数も増員、ゴール周辺での規制がさらに強化される。
 またボストン市警は「不安を鎮めるため」として、会場にはリュックサックを持ち込まないよう市民に呼び掛けている。