貯水池に男が放尿 1億4000リットルの飲料水むだに

 オレゴン州ポートランド市で16日、19歳の男が市の貯水池に放尿したため、数百万ガロンの処理済み飲料水を処分するという事件があり、州北部の貯水池から毎日送られてくる世界最高水準の飲料水を誇るニューヨーク市民の間でも、安全性を懸念する声が上がっている。
 同市水資源局の警備員は16日午前1時ごろ、市南東部にあるテーバー山の第5貯水池に3人の男が侵入したことを監視カメラで確認。3人のうちの1人がフェンス越しに放尿し、その数分後に他の2人がフェンスによじ登る姿がカメラに映し出されていた。
 3人は不法侵入容疑につき出頭を命じられたほか、19歳の男は公共の場での放尿行為についても問われている。
 貯水池の水は処理済みで、そのまま水道管の本管を通って各家庭に送られる仕組みになっている。尿による公衆衛生への危険性は少ないというが、汚染された水を消費者に提供する事態を避けるために、約3800万ガロン(約1億4380リットル)の水は下水道に破棄された。
 同市では2011年6月にも、テーバー山の別の貯水池で同様の被害があり、750万ガロンの処理済みの水を処分するという事件が起きている。