一人ひとりの個性を活かしたスタイリングで、「きれい」を提供し続けている徳山サロン。マンハッタン区に2店舗をもつオーナースタイリスト、徳山隆偉氏に自身の提供するスタイリングについて伺った。
日本の基本技術と米国のブロードライ
髪から「きれい」な女性に
「顧客を見ただけで、抱えている髪の悩みや似合う髪型がすぐに分かる」と語る徳山隆偉氏が、女性に提供するスタイルは「きれい」。それは、日本で学んたベーシック(基本)を極めたことと、渡米してから習得したブロードライの技術があってこそ。徳山氏は、美容業界の先人達が創り出し、長い歴史の中で育まれてきたベーシックを独自に研究し、徹底的に磨き抜いた。
「美容師のテクニックは見てわからないけど、仕上がった髪型の良さは皆がわかる」と、髪をすくなどの日本で習った高いレベルの技術は米国で誰にも負けないと語り、着実に重ねられた努力と長い経験から生まれた自信を感じさせた。
スタイリングに大きく影響を与えるブロードライは、髪を乾かしているだけに見えるが、米国の立派なスタイリング技術。ブロードライで美しく仕上げると、嬉しそうに鏡を見る顧客が多いという。「どうやったらできますか? 私にもできますか?」と尋ねる顧客には、スタイリングのポイントを教えるそうだ。顧客が教えられた部分だけを注意すれば、美しい髪型を維持できるようにするのも美容師の務めだと語り、「日々、自らの手で髪を『きれい』にしていたら、女性は皆、内面を含めて自然ときれいになる」と徳山氏は強調。きれいになりたい女性が安心して頼れる味方だ。
男性のスタイリングはラインが重要
アドバイスも
徳山氏は男性客も多く抱えており、スタイリングで最も重要なのは「ライン」だと断言する。女性よりも髪が短い男性の場合、特に頭のラインに沿って丸くカットをすることで髪の伸び方が変わり、手入れも楽になるという。取材中、カットを受けていた客は「一番良い形に仕上げてくれるから、もう他のサロンには行っていない」と嬉しそうにしていた。また、スピードを意識してスタイリングするため、美容室での会話が苦手な人にも有り難い。仕上がりの確認には前後左右はもちろんだが、斜めを含め、あらゆる方向から鏡をあてることも心がけている。「髪が短いからこそ、さまざまな角度から見て、お客さんが納得する仕上がりを大切にしている」と語る徳山氏はスタイリングワックスやジェルを使い分けて、仕事とプライベートで違ったスタイルを楽しむ方法もアドバイスする。もっと格好良くなりたい男性にも、徳山氏の存在は心強い。
こだわりのつまった2号店
もっとスタイルを広めたい
2号店は、イーストビレッジの雰囲気に合うおしゃれな店舗。アッパーイーストの1号店とは異なり、フローリングや革のソファが落ち着いた空間を演出。「外を歩いている人の目を引くように」と自分で壁や天井を塗り、アンティーク調の椅子を使ったオリジナルのスタイリングチェアを使用するなど、こだわりの溢れた店内となっている。
当面、同店舗のスタイリストは徳山氏のみ。さまざまな経歴を持ち、卓越した技術を持つ1号店のスタイリスト達が、既に多くの顧客を抱えていることや、サロンとして顧客に提供するサービスを踏まえて、単身移動した。育てているアシスタントがスタイリストになった際、呼び寄せるとのこと。「今はちょっと寂しいけれど、ここから自分のスタイルをもっと多くの人に広めたい」と徳山氏は笑顔を見せた。
きれいになりたい人はもちろんだが、自分に似合うスタイルがわからないと迷っている人、髪のくせ・頭の形に悩んでいる人は、まず足を運んでみることをおすすめしたい。
Tokuyama Salon
■Upper East Side(1号店)
230 E 83rd St (bet 2nd & 3rd Ave)
☎646-666-8565
月~日:10am~8pm■East Village(2号店)
627 East 6th St(bet Ave B & C)
☎212-260-7607 / 212-260-7409
月、水〜日:11am〜8pm 火:定休日www.tokuyamasalon.com
※2号店では4月中、通常料金から30%割引でスタイリングを提供中。