ニューヨーク州都市交通局(MTA)は4月29日、メトロノース鉄道とロングアイランド鉄道(LIRR)の乗車券を、スマートフォンやタブレット端末から購入できるシステムを導入すると発表した。
同サービスを利用するには、携帯電話またはタブレット端末専用のアプリケーションをダウンロードする必要がある。乗車する際にモバイル機器で購入した乗車券(画面上のバーコード切符)を係員に提示する。
また同サービスでは、乗車前に券が購入できなくても、乗車後にスマートフォンから購入することも可能である。
今回のシステム導入にあたり、MTAはロンドンの鉄道におけるモバイルチケットサービスを提供している英携帯ソフト開発会社のマサビを採用する予定。同社の乗車券販売アプリとバーコードシステムは、ロングアイランドのナッソー・インターカウンティ・エクスプレス・バスやボストンの公共交通など、国内でもすでに採用されている。
マサビのジョシュア・ロビン副社長は、「サービスは数カ月以内に開始することができるだろう」と話している。
メトロノースやLIRRを頻繁に利用する人々からは早くも、「券売機や窓口で並ぶ手間が省ける」「定期を紛失する心配がなくなる」など、期待の声が上がっている。
ニュージャージー・トランジットでも、モバイル機器を利用した乗車券販売は昨年4月から試験的に導入されている。当初は1路線だけでの採用であったが、好評のため現在は3路線に拡大している。